消防環境ネットワークは、その前身であるハロンバンク推進協議会の業務を引き継ぎ、さらに新しい業務を取り入れた特定非営利活動法人です。
わが国においては、建築物、航空機、船舶などの火災時における人命安全、財産保全などを図るために、消防法令などにより消防用設備等の設置が義務付けられています。
しかし、消防用設備等のうちハロゲン化物消火設備に使用される特定物質(ハロン)については、「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」において1994年1月1日以降、新たな生産が禁止され、ハロンの回収、再生利用が行われております。
さらに、京都議定書において、二酸化炭素、HFC(ハイドロフルオロカーボン)などの温室効果ガスの排出抑制を図ることとされ、様々な分野で回収、再利用に対する積極的な取り組みがなされるようになりました。
ハロンバンク推進協議会は、オゾン層保護を推進するため平成5年7月に消火設備等に使用されているハロン消火剤を適正に管理する団体として消防庁、環境省、及び全国消防長会の指導のもとに、関係業界及びハロンユーザーを中心に設立され、消防環境保全に資してまいりました。
更に近年では、オゾン層保護の推進に加えて地球温暖化の抑制対策が必要となったことや、資源の有効活用など資源循環社会に貢献する必要が生じたことを踏まえ、消火設備に使用されるハロンを含めた全てのガス系消火設備のデータベースを作成し、管理する団体として2005年11月に、特定非営利活動法人「消防環境ネットワーク」として発足しました。
消防環境ネットワークの活動の目的を、定款では次のように定めています。
「消防用設備等の設置、変更、維持管理、回収等におけるガス系消火剤の放出を抑制するための管理を行うとともに、再利用可能な消火剤及び部品等の回収や再利用の普及活動を行い、もって地球環境保全に寄与することを目的とする。」
そして、この目的を達成するため、定款では次の事業を行うとしています。
これらの事業について具体的な内容を次にご紹介します。